群青色の時間

遥かなるマスター・オブ・ライフ<人生の達人>への道

大阪スタヂアム跡地

1980年代終盤まで、関西には4つのプロ野球球団がありました。

セントラル・リーグ阪神タイガースパシフィック・リーグの阪急ブレーブス近鉄バファローズ、南海ホークスです。
4球団とも鉄道会社が親会社であるというのが興味深いところです。

パ・リーグは所属する6球団の半分が関西勢だったわけですね。
残りの西武ライオンズロッテオリオンズ日本ハムファイターズは全て関東の球団だったので、関東と関西のチームのみでペナントレースが展開されていたことになります。
その後、南海がダイエーに買収されて福岡へ移転、日本ハムは札幌へ移転し、近鉄オリックスに吸収されて事実上消滅(この一連の出来事は今でもトラウマです)、近鉄に代わって誕生した新球団・東北楽天ゴールデンイーグルスが仙台を本拠地として、現在では全国各地に球団が散らばっています。

私が子供の頃は、プロ野球は関東・関西の2大都市圏プラス名古屋と広島という一部地域の興行というイメージが強いものでした。
ファンのことを考えればフランチャイズの移転は本来あまり好ましいものではないと個人的には思っていますが、80年代末期以降に移転・新規参入した各球団がそれぞれの地域で確固たる人気を獲得していることについては、球団の努力に敬意を表したいところです。
元々が関東・関西に偏りすぎていたとは思うので、結果的に今は非常に良い形になっていると思います。
大阪近鉄バファローズを亡きものにした愚行は絶対に許さんけどね。

昨日、難波方面に用事があったので、久し振りに大阪スタヂアムの跡地に立ち寄ってきました。
一般的には大阪球場と呼ばれることが多かったと思います。
南海ホークスが本拠地としていた球場で、現在は大型商業施設のなんばパークスが建てられています。

かつて大阪球場のピッチャーズプレートとホームプレートがあった場所には、下の写真のようなモニュメントが設置されています。
なんばパークスの2階にあるので、高さは随分違うと思われますが。

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マウンドからホーム方向。

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ホームからマウンド方向。

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ホームプレート側から球場の在りし日に思いを馳せて外野スタンドの方向(下の写真参照)をしばし眺めていましたが、「こいつ何を見てんねん」と不審がられる恐れがあるのでそこそこにしておきました。

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昨日は右翼方向に向かってやや強い風が吹いていたのですが、「左打者にとってはホームラン風だな、門田博光とか当然一発を狙っていっただろうなぁ」、などという妄想も2.8秒くらいの間に集約する特殊能力があるので問題なし。

今や大阪で生まれ育った人でも、かつてここに球場があったということを知らない人も多いのでしょう。
こういうモニュメントがあることにも気づかず行き過ぎる人達ばかりです。
まあ、私のように買い物や食事をするわけでも映画を観るわけでもないのになんばパークスを訪れる人間もそんなに多くはないでしょうけども。

<2020年9月撮影>