群青色の時間

遥かなるマスター・オブ・ライフ<人生の達人>への道

能田達規「レディース!」

我が愛媛が誇るサッカー漫画家、能田達規先生による女子サッカー漫画「レディース!」がネット連載されています。
能田先生の代表作には数多くのサッカー漫画がありますが、これまでもご自身の出身地である愛媛県に本拠地を置くサッカークラブを描いた漫画もいくつも発表されてきました。
今回は女子サッカーリーグを舞台にした画期的な作品です。


【以下若干のネタバレあり】

宮城県の高校の弱小女子サッカー部を、エースストライカーとして創部4年目で東北大会ベスト4に導いた小野寺杏が主人公です。
彼女の夢は日本代表チームの選手としてワールドカップで優勝すること。
しかし、全国大会にも出場したことのない小野寺にとっては、日本代表に選出されることは不可能に近い目標です。
東京の大学から推薦の話が来たものの、その大学の女子サッカー部が所属するのは関東リーグ3部。
そこから日本代表に入ることは至難の業といえます。

そんな中、Naリーグ(現実のなでしこリーグがモデルでしょう)の2部に所属する愛媛ECレディースから練習参加のオファーが届きます。
日本代表選手を擁する愛媛ECレディースへの加入を目指し、小野寺は空路松山へ。
3日間の予定で練習に参加するも、愛媛ECレディースは1部リーグ昇格を争う強豪で、自分の実力をアピールできないまま初日を終え……、というところから物語は展開しています。


愛媛ECレディースのモデルとなっているのは、愛媛県に実在する愛媛FCレディースだと思われます。
J2に所属する愛媛FCの女子チームです。
ここ数年、実際に愛媛FCレディースも日本代表に選手を送り込むなどしています。
昨シーズンはなでしこリーグ2部で初優勝し、悲願のなでしこリーグ1部への昇格を果たしました。
新型コロナウイルスの影響でまだ開幕戦を迎えることができていないなでしこリーグですが、早く愛媛のオレンジのユニフォームを1部リーグの舞台で見たいものです。

漫画「レディース!」に登場する愛媛ECが本拠地としているスタジアムが堀之内(城山公園)にあるなど、愛媛のサッカーファンの夢も盛り込んだ作品になっているのが能田先生らしいと思います。
また、実際のサッカー選手や指導者がモデルと思われるキャラクターも登場しており、ストーリー以外の部分も見逃せません。

ネット上で無料で公開されていますので、是非ご一読いただきたいです。
世界各地でサッカーの試合がストップしている今、漫画でサッカーを楽しみましょう。

<こちらのURLから読めます>
https://kodansha-cc.co.jp/series/ladies