群青色の時間

遥かなるマスター・オブ・ライフ<人生の達人>への道

勝った……!!!

史上初めて愛媛県Jリーグクラブ同士が公式戦で対決した今日の天皇杯1回戦。

試合会場のニンジニアスタジアム松山市)はピッチの水はけが悪くて、雨が降るとボールが転がらないほどの水たまりができるようなスタジアムです。
今年は観測史上最も早い梅雨入りとなった四国。
試合当日の天候はずっと気になっていました。
今日は朝から今治の実家に電話して天気の状況を聞いてましたよ(笑)。

コロナ禍で現地には行けないわ、テレビでも配信でも中継ないわで、TwitterFC今治公式アカウントの実況を通じて試合を見守っていました。

結果……。

FC今治、勝ちました!!!!!!

いやーーー、やってくれました。
FC今治Twitter公式アカウントが試合後の選手の様子等をライブ動画で配信してくれていたんですが、もう涙が止まらなかったですよ。

FC今治というクラブは、現在の名前になる前、愛媛FCの下部組織だったことがあります。
恐らく予算的な都合でしょうが、愛媛FC今治を拠点とするアマチュアチームを手放すことになり、FC今治は再び独立したクラブとして再スタートを切りました。
その後、元日本代表監督の岡田武史さんがオーナーとなり、「10年後にはJ1で優勝争いをするチームにする」と宣言して今に至ります。

FC今治Jリーグ参入を目指すと発表してから、地元の愛媛県でも色々なことを言われました。

愛媛県Jリーグクラブは2つも要らない」
「四国最大の50万の人口を抱える松山市を本拠地とする愛媛FCでも集客に苦戦しているのに、人口十数万人の今治でプロサッカークラブの経営が成り立つわけがない」

それを承知でチャレンジするクラブを、我々サポーターは支持して応援してきました。

歴史的な話をすれば、愛媛FCの新スタジアムを今治に建設するという話が持ち上がったことがありました。
愛媛FC愛媛県全域がホームタウンであると標榜しているクラブなので、ホームスタジアムが松山ではなく今治にあったとしても何らおかしいことはないはずです。
しかし、クラブもファンの多くも、「松山から今治への“ホーム移転”は望ましくない」という声が大きく、結局今治の新スタジアム建設は白紙となりました。

“ホーム移転”。
当時愛媛FCのサポーターだった私は、自分が生まれ育った今治愛媛FCのホームタウンの一部だということを誇りに思って応援していたので、クラブや一部ファンの“本音”に少なからずショックを受けたものです。
とは言え実際のところ、人口規模で考えれば今治より松山にホームスタジアムを置くべきであることは明白だとは理解していましたけど。

そういう流れもあり、私がFC今治を応援しているのには何と言うか色々な感情があるのです。

そして今日、FC今治愛媛FCの公式戦での対決が、Jリーグクラブ同士の戦いとして実現したわけです。
今治勝利のツイートが流れた瞬間は涙涙でした。

28年前にJリーグが10クラブでスタートした時、愛媛県にJクラブが誕生するとは、ましてや松山と今治に1つずつできるなんて夢にも思いませんでした。
今日の一戦は本当に夢のような試合でした。

できることなら、この2チームにはずっとJリーグの舞台で存続し続けて欲しい。
そして早くこの伊予ダービーをスタジアムで生観戦できる状況が戻ってきて欲しいと願うばかりです。

 

天皇杯 JFA 第101回全日本サッカー選手権大会
1回戦
愛媛FC 1-2 FC今治
得点: バルデマール、駒野友一
会場: ニンジニアスタジアム

 

群青の航海―FC今治、J昇格まで5年の軌跡

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