群青色の時間

遥かなるマスター・オブ・ライフ<人生の達人>への道

長田悠幸、町田一八「SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん 第17巻」

【ネタバレあり】


SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん」の17巻が本日発売されました。
電子書籍だと真夜中に日が変わってすぐにダウンロードして読めるので夜更かし不可避です。

前巻でバンドからの脱退を宣言した本田紫織がニューヨークに到着。
しかし、ジミ・ヘンドリクス(の霊)を受け入れようとしないジム・モリソン(の霊)の言動から、バンド The 27 Clubは空中分解の危機に。
分裂は避けられない空気に陥るも、スタジオでジミがカート・コバーン(の霊)の曲をプレイしているのを見て、The 27 Clubのメンバーは前に進み始めます。
まあ人間関係はまだギスギスしそうですが、次巻どういう展開になるのか注目です。

一方、本田を失ったSHIORI EXPERIENCEのメンバーは完全に無気力状態。
バンドを続けるのか解散するのかということさえ明確でない様子。

さらに吹奏楽部顧問の青島すばるは、部員を相変わらずのスパルタで指導するも、光岡音々の抜けた穴を埋めるには至らず苦悩していました。
光岡の幻影を追い続けていては駄目だと気づいた青島は、自分の過ちを認めて部員に謝罪。
それまでの個人の力に頼る方針を覆し、個々の個性を尊重したチーム作りに大転換してコンクールに挑むことになります。

本田が脱退して軽音部が活動を停止していることを知った青島は、光岡に命じてSHIORI EXPERIENCEのメンバーに吹奏楽部のコンクールでの演奏を見に来るよう伝言させます。
光岡からのメッセージを読んだメンバーは、バラバラにではあるものの全員がコンクールの会場へ。
そこで繰り広げられた新生吹奏楽部の演奏に心を動かされたメンバーは、再び始動することを決意します。

この吹奏楽部のパフォーマンスのシーンが、この17巻のハイライトでしょう。
部員たちの表情が今までになく生き生きとしているのも印象的な名場面。
今回は吹奏楽部の演奏で泣かせに来るとは予想外ですよ先生方。

そしてコンクール翌日、久々に部室に集まったSHIORI EXPERIENCEの面々。
八王子茂(プリンス)が本田に代わってギター、目黒五月がベースを弾きながら歌うというスタイルで練習しているところへ青島登場。
吹奏楽部と兼任で軽音部の顧問就任を一方的に宣言!
というところで待て次巻!

いやー、もうすばる先生しか勝たんでしょこれ。
これから一体どういう展開が待っているのか。
18巻発売までまた半年も待たないといけないのか……。

尚、17巻の個人的なMVPはすばる先生のお下品な伝言を一言一句違えずバンドメンバーに送信する光岡さんです(笑)。
やっぱり光岡さんめっちゃ面白い子やわー。